Vol.37 ABAJ(日本古書籍商協会)創立40周年

ABAJ(Antiquarian Booksellers Association of Japan)は、1964年に海外との交流意欲の強かった古書業界の有力有志10店によって結成されました。日本古書籍商協会と日本訳名を決定し、古書業界の国際組織ILAB(International League of Antiquarian Booksellers 国際古書籍商連盟)に13ケ国目の加盟国として入会しました。ILABへの加盟は一国一組織、10店以上の会員が必要なため、現在でもオーストラリアとニュージーランドは共同で一つの組織として加盟しています。この連盟に加盟したことにより、ABAJは世界の業界の中で活躍する場を得ました。
1975~1995年頃、日本には海外から貴重な稀覯書や文献類が盛んに輸入されましたが、ABAJ会員の果たした役割は大きく、外国の古書店や日本の愛書家、図書館の方々から高い評価を受けてきました。また300余名の海外の方々の参加を得て東京で、1973年、1990年の2回、世界大会や古書展を開催し、実績を作ってきました。現在、ABAJは30店の会員によって構成され、徐々にですが、それぞれが専門分野にしぼって営業するようになったようです。
図書館の予算減等に影響され、市場そのものは、やや低調な時期が続きますが、美術品等と違い良い本、質の高い本、有名な本等の稀覯書類は世界的にみても値上りが続き、“文化財”そして“知的な資産”として最近改めて注目されはじめてきました。
 
今、ABAJは、創立40周年にあたり、来年1月28、29日の両日、六本木ヒルズ、アカデミーヒルズフォーラムで開催する“記念古書展”の準備を総力あげて進めております。ILABの協賛もいただき、海外書店の出品も予定しています。
 
雄松堂書店は、ABAJ創立の原動力となり、“YUSHODO TOKYO”として世界の古書業界の中、ユニークで重要な役割を果たしてきました。私自身、ABAJの創立発起人、事務局長、会長を歴任し、ILABの理事等の立場にありました。
10年ほど前、新しい時代の人達にABAJ運営の仕事をバトンタッチしたのですが、創立40周年にあたり、再度会長をお引き受けすることになり、古書展実行委員会の協力を得て、この業界の活性化と、若い世代が夢をもてるよう運営に努めています。
40周年を迎えたABAJへのご支援をお願いいたします。
 
ABAJのホームページおよびILABのホームページにぜひアクセスしてみて下さい。

 

古書店は投資の対象か?

昨年はニューヨークの名門クラウス書店がご家族の決断で閉店し、全蔵書がサザビーズを通じて売却され(80%位は他の業者が購入したと聞いています)、また、あのグランドセントラル駅に近いお店も全く新しいスタイルの店としてスタートしたと聞いております。
今度は、9月15日でロンドンの名門クォーリッチ書店の経営権がゴールドマンサックス系のKohさんという49才のマレーシア系の投資家に移りました。クォーリッチという名前や一流のスタッフの方々は全て当分の間はそのままと聞いておりますが、数年先に興味があります。
美術品等の価格が下落していますが、古書類はむしろ上昇していると言われます。
古書、そして古書店が投資の対象になったことに大きな関心をもっています。
 
2004年10月