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豊富な写真、絵画でたどる日独の歴史
長らく切望された日独交流史に関する日本語論文集


日独交流150年の軌跡


書籍画像(日独交流150年の軌跡)
日独交流150年の軌跡

日独交流史編集委員会 編
 ペーター・パンツァー(ボン大学名誉教授)
 久留島浩(国立歴史民俗博物館教授)
 保谷 徹(東京大学史料編纂所教授)
 箱石 大(東京大学史料編纂所准教授)
 宮田奈々(オーストリア国立アカデミー近現代史研究所客員研究員)

後援/ドイツ連邦共和国大使館
   フロイデンベルク社 NOK株式会社

協力/公益財団法人日独協会 独日協会連合会

A4判変型 274x220mm 上製 
360頁 本文フルカラー 
図版234点 52論文 ISBN 978-4-8419-0655-4

本体3,800円+税


 日本とドイツは国交樹立150周年を迎えた。プロイセンのオイレンブルク伯爵と江戸幕府が修好通商条約を結んだ1861年以降、日本とドイツには、友好関係を物語る多くの史実がある。ドイツに留学した森鴎外、外交官でドイツ人女性と結婚した青木周蔵、日本の近代医学の父といわれるエルヴィン・ベルツ。明治維新後の日本はドイツを近代化のモデルとし、世界の列強に負けない国を作ろうとした。その後の第一次世界大戦中には両国は敵味方になったが、ドイツ人俘虜と日本人の間に生まれた温かい交流から、多くの技術が伝えられた。本書はこうした日独の150年に亘る長い歴史を、豊富な写真や絵画とともに通観する。

オイレンブルク伯爵肖像 青木周蔵と娘、孫娘 森鴎外(左) 杉原千畝

収録論文

第1章 日独交流の嚆矢

オイレンブルク使節団と日独関係の樹立
ペーター・パンツァー
将軍への贈り物—徳川記念財団所蔵のプロイセン王立磁器製作所(KPM)製リトファニーについて
中村尚明
プロイセンにおける竹内使節団—ドイツの地を踏んだ最初の日本人
ロルフ=ハラルド・ヴィッピヒ
ハンザ諸都市と日本
レギーネ・マティアス
戊辰戦争とプロイセン
箱石 大
第一次世界大戦以前の独日貿易
カティヤ・シュミットポット

第2章 日独交流の黄金時代

日独関係の「黄金時代」
スヴェン・サーラ
ドイツに目を開いた日本—エッセンとベルリンにおける岩倉使節団
久米邦貞
青木周蔵—ドイツと日本の橋渡しをした外交官
ニクラス・サルム=ライファーシャイト伯爵
明治憲法の制定とドイツの影響
瀧井一博
ヤコブ・メッケル少佐—お雇い外国人、プロイセン参謀将校
トビアス・エルンスト・エシュケ
行進曲と神々の煌めき—日本の西洋音楽の草創期におけるドイツの役割
マティアス・ヒルシュフェルド
自然科学と技術分野における日独の学問移転:第一次世界大戦まで
エーリッヒ・パウアー
ドイツを模範とした日本の医学
フランク・ケーザー
エルヴィン・ベルツ—日本近代医学の父
スザンネ・ゲルマン
森鴎外と独日文化の橋渡し役
ベアーテ・ヴォンデ
ドイツにおけるジャポニスム—芸術と好奇心の間にある日本への熱狂
ペーター・パンツァー
日本の俘虜収容所における青島の守備兵たち
ゲルハルト・クレープス
明治日本はドイツだけを手本としていたのか
ハインリヒ・ゼーマン

第3章 学術交流・日本研究

ドイツにおける日本学・日本研究
ヴォルフガング・サイフェルト
ヴァレニウス、カロン、ケンペル—シーボルト以前にヨーロッパにおける日本理解を深めた人々
デートレフ・ハーバーラント
フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトと日本開国への影響
コンスタンティン・フォン・ブランデンシュタイン=ツェッペリン
ルール大学ボーフムのシーボルト・アーカイブズ
レギーネ・マティアス
呉秀三のシーボルト研究
宮坂正英
世紀転換期の日本人によるドイツ像—1900年から1902年のベルリンにおける巌谷季雄
ハルトムート・ヴァールラーヴェンス
日独学術交流の再出発—2人のノーベル賞受賞者 アルベルト・アインシュタインとフリッツ・ハーバー
エーリッヒ・パウアー
ドイツ東洋文化研究協会(OAG)
スヴェン・サーラ/クリスティアン・W. シュパング/ロルフ=ハラルド・ヴィッピヒ
グラッシ民族学博物館所蔵の徳川家の能面—旧ドイツ東洋文化研究協会コレクション
トム・グリグル
ボン大学日本・韓国研究専攻所蔵のトラウツ・コレクション
ラインハルト・ツェルナー

第4章 ヴェルサイユ条約から第二次世界大戦まで

両大戦の間—ヴェルサイユ条約から日独同盟、そして総力戦へ
テオ・ゾンマー
第一次世界大戦後のドイツ国境画定問題と日本委員
宮田奈々
ヴィルヘルム・ゾルフ—第一次世界大戦後の初代駐日ドイツ大使
フランク・ケーザー
ハンス・パーシェと日本—国境を越えたつながりの物語
小田博志
ドイツ哲学と近代日本
平山 洋
ドイツ語が輝いたとき—大正昭和戦前期の旧制高等学校におけるドイツの言語と文化の影響
田中祐介
日本から見た防共協定
田嶋信雄
1939年の「伯林日本古美術展覧会」について—開催経緯と日独双方の思惑
安松みゆき
「武士の娘」(邦題:新しき土)—日独合作映画で交わる芸術とプロパガンダ
ジャニーヌ・ハンセン
リヒャルト・シュトラウス—大管弦楽のための日本の皇紀二千六百年に寄せる祝典曲
イングリッド・フリッチュ
杉原千畝とユダヤ人迫害問題—反ユダヤ人種政策への同調を拒否した日本
ハインツ・エーバーハルト・マウル

第5章 戦後の日本とドイツ

辿ってきたのは同じ道のりか—第二次世界大戦後のドイツと日本、その復興の歩み
ハインリヒ・ゼーマン
「過去の克服」—ドイツと日本を分ける要因
石田勇治
コンラート・アデナウアーの訪日—政治と文化の視点から見たある旅の記録
ホルガー・レッテル
日本とドイツ民主共和国(1973-1989年)
ペーター・パンツァー
日独関係の歴史と日独協会の歩み
黒川 剛
雨天の友—独日協会と協会の課題
ルプレヒト・フォンドラン
ドイツにおける日本の武道の伝播と育成
ダヴィッド・ベンダー
マンガに見る「ドイツ」—パロディ・ツールとしての役割
ジャクリーヌ・ベルント

第6章 未来へ

将来の日独アジェンダに取り上げるべきものは何か
ルプレヒト・フォンドラン
財団法人ベルリン日独センター
フリデリーケ・ボッセ
日本とドイツ—学術・科学技術協力
ハンス=エルク・シュテーレ
日本とドイツ—われわれの経済協力のための課題
ユリア・ホルマン

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関連文献
オイレンブルク日本遠征記(上・下)(新異国叢書 第㈵輯 第12・13巻)
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