第4期 刊行

雄松堂書店>復刻版『週刊 ザ・ファー・イースト』


復刻版『週刊 ザ・ファー・イースト』
The Far East
A Weekly Review of Politics and Commerce and Record of Current Events
Published at the Office by John Newton Penlington, Tokyo
Reprint edition of an original volume held by Aoyama Gakuin University Library
Reprinted by Yushodo Press Co., Ltd. Tokyo

Vols. 1-31 (=Nos. 1〜588) All & last Published
and Newly Contents Index and Lists of illustrations
1912年3月2日〜1923年8月25日
A4判 上製 合本全31巻(通巻全588号)
オンデマンド版

第1期 既刊
5巻(明治45年3月2日〜大正3年9月12日)
vol.1-5, Nos. 1 (March 2, 1912) -130 (Sept. 12, 1914)
A4判 上製 本文:英語 ISBN 978-4-8419-3130-3 (set)
本体365,000円+税


第2期 既刊
5巻(大正3年9月19日〜大正6年3月31日)
vol.6-10, Nos. 131 (Sept. 19, 1914) -260 (March 31, 1917)
A4判 上製 本文:英語 ISBN 978-4-8419-3199-0 (set)
本体365,000円+税


第3期 既刊
5巻(大正6年4月7日〜大正8年10月18日)
vol.11-15, Nos. 261 (April 7, 1917) -391 (Oct. 18, 1919)
A4判 上製 本文:英語 ISBN 978-4-8419-3211-9 (set)
本体365,000円+税


最新刊

第4期
5巻(大正8年10月25日〜大正10年1月22日)
vol.16-20, Nos. 392 (Oct. 25, 1919) -455 (Jan 22, 1921)
A4判 上製 本文:英語 ISBN 978-4-8419-3217-1 (set)
本体270,000円+税

欧米人は日本をどう見ていたか!
 大正時代の極東情勢を伝える、欧米諸国向け週刊アジア情報誌

週刊「The Far East」とは
 1912(明治45)年3月に東京で創刊され、関東大震災の直前の1923(大正12)年8月25日号まで発行された英文総合週刊誌、全31巻(通巻全588号)。毎週土曜日に発行され、当時の日本および極東情勢をリードした。編集兼発行人は、英国人ジャーナリストのジョン・N・ペンリントン(John Newton Penlington 1877-1936)で、その妻ゾーイ・キンカイド(Zoe Kincaid Penlington)も本誌の刊行に協力し、多くの原稿を寄せている(大部分はZ.K.P.と記名)。大正2年2月15日号(第2巻第50号)から年末までは「日本を中心点とした東洋植民地欧米諸国に対する商工経済文芸外交の機関英文週刊」と日本語で謳い、本誌をアピールしている。

明治末年から大正時代にかけて幅広いアジア情報を発信
 内外情勢、極東を中心とした金融、貿易、為替相場及び主要企業の動向にまで及ぶ広範な経済記事、政治問題として日本、中国、台湾、朝鮮半島などの軍事情勢や軍事的国際関係、外交問題など多様なトピックを取り上げ鋭い情報を公にしている。文化面では、芸能関係、スポーツ、鉄道の延伸に沿った各地への旅行ガイドや名所旧跡の紹介、日本の四季に合わせた行事や祭りなどの民衆の生活・習慣を豊富な写真とともに紹介している。また、当時日本を代表する主要企業の協賛広告を毎号掲載しており、日本企業の海外進出意欲が伝わり、英文日本広告史としての価値も高く評価できる。
 本誌が10余年にもわたり定期的に刊行が可能となった背景には、富裕層である在日欧米人と海外の研究機関など確かな定期購読者を確保し、同時に海外事業を積極的に推進している日本企業からの継続的で安定した広告収入などの理由があげられる。

資料的価値の高い稀少な週刊誌
 日本および日本人向けの誌面構成ではない上に、本文が英語という条件も重なり、国内には完全に揃っている所蔵機関は皆無に近い。そのため、アジアを中心とした政治、経済、軍事情勢、植民地、国際関係などの研究者を始め、文化、芸能、民衆生活史などの専門家に必携の英文週刊誌でありながら、本誌を参考とした研究論文や文献も類例がなかなか見当たらないのが現状である。本復刻版で本誌の全貌を明らかにするとともに、広く研究者をはじめ専門研究図書館などに提供することによって、新しい研究成果が期待される。

隠れたる英学者の手になる幻の英文随筆
村端 五郎(高知大学教授)

 明治期の「隠れたる英学者」と形容される人物がいる。前田元敏(1857-1927[安政4年〜昭和2年])、その人である。その抜群の英語力(豊田実『日本英学史の研究』の人物評)から、英字新聞にしばしば随筆を投稿していたことは知られていたが、これまで詳しいことはわからなかった。私は長年その前田随筆を探索していたが、平成19年3月、国際基督教大学附属図書館の膨大なマイクロフィッシュの中から、ついに、その幻の随筆を発掘した。そして、偶然にも、この度、英国人ジャーナリストJohn N. Penlington編のThe Far Eastが雄松堂出版から全巻復刻刊行されることになったが、この新聞こそが前田随筆所収の英字新聞なのである。前田随筆は、'Japanese Views and Reviews'(1随筆のみ別タイトル、'The Year of the Ox')というタイトルで、大正元年(1912)の11月から翌年の3月までの18週にわたって連載された。計75の短編からなる。その内容は、'What is Bushido?', 'Manhood in Former Days', 'Kiyomaru Wake', 'Taiko and an Omen' ,'The Mongolian Invasions' など、どれも眼光鋭く今昔の日本文化・日本人を切り取り、格調高い英文で綴った随筆ばかりである。海外渡航経験のない、明治大正期を生きた一日本人の、このような英文随筆は、日本人英語や英学史、日本英語受容史の研究にとって見逃せない貴重な資料であると信じここに推薦する次第である。
 前田元敏は、高知の出身で、旧土佐藩校で英学修業の後に上京して、東京外国語学校や東京英語学校で新渡戸稲造や内村鑑三らと机を並べて英学に励んだ。いわゆる英語名人世代の一人である。鹿鳴館時代に刊行された『英和対訳大辞彙』(明治18年)と『同増補訂正』(明治19年)の編訳者でもある。また、前田氏は、高知中学校や熊本第五高等中学校、鹿児島高等中学造士館、岐阜中学校大垣分校(初代校長)、郁文館中学校(兼教頭)、東京同文書院(教頭)など、日本各地の中等・高等学校で教職に携わり、第27代内閣総理大臣・浜口雄幸を始め、駐米大使・斎藤博、明治の文豪・大町桂月らの名士を育てた教育者でもある。内に春風の温を湛え、外に秋霜の厳をもって学生に対したと伝えられている。

関連文献
THE FAR EAST 復刻版 ザ・ファー・イースト

所三男 解説 A4判 上製 全7巻 総1,932頁 
本体160,000円+税 ISBN 978-4-8419-0265-5

日本語新聞『日新真事誌』などの創刊や『ヤング・ジャパン』の著者として知られるイギリス人ジャーナリスト、ジョン・レディー・ブラック(1827-1880)が創刊した写真入り隔週刊新聞。560枚もの歴史的写真の大部分はオーストリアの写真家モーゼルが撮影。幕末・明治期の写真として貴重なもので、明治期ジャーナリズムの先駆として評価が高い。


THE FAR EAST. NEW SERIES.

全5巻 付解説・総目次 本文:英語(解説および総目次)
本体145,000円+税 ISBN 978-4-8419-0444-4 

J. R. ブラックが横浜・東京で発行していた『ザ・ファー・イースト』(1870年5月〜1875年8月)に続き、上海にて『ザ・ファー・イースト・ニューシリーズ』として1876年7月から刊行を開始し1878年12月最終号までの全30号の復刻版。収録内容は、横浜の『ザ・ファー・イースト』路線を踏襲した編集方針で文芸的記事(伝説・物語・詩)、歴史的な読み物、風俗習慣、旅行記、アジアにおける欧米人の活動、人物伝などの記事で構成されている。


戻る