まずはトライアル!







「ちょっと確かめたい」が便利になりました
東京大学 大学院経済学研究科・経済学部 教授 粕谷 誠 先生

マイクロフィルム版「営業報告書集成」との使い勝手を比較するといかがですか。
まず図書館にマイクロが置いてありますが、BAOを利用すれば24時間365日、図書館に行くこともなく、自分の研究室から資料が見られるわけですから、マ イクロを使う気がしません。雄松堂さんが地道に資料を集められたわけですけど、同じ企業の営業報告書が複数のリールに入っているため、続けてみようとする とリールをぐるぐる回して、一つ一つ辿り着かなければいけなかったものがシーケンシャルに全部出てくるわけですから、この検索の容易さはマイクロと比較に ならないほど便利になりました。これに加え、キーワードで企業を検索できるようになり、網をかけて何か検索する時にも、新しいシステムは便利です。見落と しもありませんし。

BAOが具体的にこの研究に役立ったということはありますか。
営 業報告書の5集が刊行されたとき、今まで全く世に知られていなかった企業の営業報告書が出たので、それだけで論文が書けたのですが、現在の研究の進展具合 ですと、営業報告書だけで論文を書くのは困難なものがあります。しかし営業報告書というのは、あることを調べる時の基礎的なデータであり、あるいはサプリ メントとして表やイメージを作成する際に役立つんです。だからなくてはならない資料なんですが、それだけで論文を書くことはできない。逆に言うと、そうい う資料をものすごく苦労してコピーしたり、集めたりするのはとても億劫なんです。それがBAOを使うとなんの抵抗もなく(結果が)出てきますから、とりあ えず網を広く掛けてデータ取ってみようとか、そういう風にバリアが低くなって、見る頻度が増えてくることになります。

「網をかける」とは具体的にどういうことでしょうか。
例 えば、不動産について調べる際、マイクロだと狙い絞った一社しか見ないわけですよ。だけど(BAOのように)抵抗なく見られれば、他の会社のデータもみて 比べてみよう、とかそういう気がしてくるわけですよ。そうすると、あらかじめこちらが期待していなかったような面白いことが見つかるかもしれない。

営業報告書はメインの研究に取り掛かる前に整理しなくてはいけないデータであり、そうしたサブの研究のスピードが上がったということですか?
そうですね。歴史家というものは、ちょっとしたことでも実際に営業報告書を見て記述を確かめたくなるんです。確かめると新たな発見が必ずある。ちょっとした発見なんですけど、あると嬉しい。とにかく調べる抵抗が少なくなっているというのは非常に便利だと思いますね。

学生さんからの反応はいかがですか?
大 学院生も同じ気持ちです。そもそも彼らはマイクロで苦労した経験があまりないから、こんなもの当たり前だと思ってしまうかもしれませんが(笑)昔の手回し のマイクロからやっている人間からすると、自動的に巻いてくれるようになっただけでありがたかったわけです。次にリーダープリンターがマイクロに付いたの が革命的でした。それまでは手で写していたものが、リーダープリンターがついたことによってその場で撮れるようになりました。オンライン版では行き着くと ころにまで行き着いたという感じですね。

お忙しいところ、ご協力いただき誠にありがとうございました。これからも皆様の研究のお手伝いができますよう、尽力してまいりたいと思います。