Vol.82 国際稀覯本フェアと災害の記録展示

国際稀覯本フェアと災害の記録展示

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

国際稀覯本フェア展示会の様子

国際稀覯本フェア展示会の様子

3月23日から25日までABAJ(日本古書籍商協会)主催の古書展、国際稀覯本フェアが初めて京都で開催されました。ABAJ主催の古書展は日本で唯一ILAB(国際古書籍商連盟)に公認された展示会で、今回も世界10か国からの参加があり、京都中心にTV報道をはじめマスコミに取り上げられ、前半は悪天候ながら千人以上の入場者があったと思われます。なかでも極めて良い状態の貴重な嵯峨本が注目を集め、早々に売約となり話題を集めました。
雄松堂書店はABAJが出した目録とは別冊の目録を作り、設立40年以上になる雄松堂京都の関西地区におけるお客様をお招きして接客にあたりました。また昨年11月に東京日本橋に当社の運営によってスタートしたワールド・アンティーク・ブック・プラザ(WABP)からも、シュタインバッハ支配人を中心に商品を選んで展示し、WABPのPRに努めました。
当社は昨年の東日本大震災以降、過去日本で起きた大きな災害に関する海外で出版された災害の本や記録古写真等を内外から蒐集してきましたが、今回まとめて出品して来場された方々からも御好評を得ることができ、良い展示を企画することができたと思っています。
目下、昨年の大災害の公式資料が刊行されるのを待ち、英訳本として海外に紹介することを企画中です。
 

創業80周年を迎えて

今年2012年は神田神保町に雄松堂の創業者、新田勇次が古書店を開業して丁度80年を迎えます。太平洋戦争によるブランクを経て、私自身がアメリカから帰国して1960年に新宿区四ツ谷に海外から書籍・資料などの輸入販売を行う株式会社の企業としてスタートしてからも52年を迎えます。昨年、将来の日本の洋書販売競争、デジタル化時代の到来を想定し、熟慮の上大日本印刷(DNP)が提起した大きな夢に向かって丸善CHIホールデイングスの一員となることを決断して1年が経過しました。お陰様で今までは当社だけでは叶えられなかったアーカイブズのデジタル化促進の事業をはじめとし、世界の一流古書店の協力を得て、日本橋に本格的な「世界の古書店」ワールド・アンティーク・ブック・プラザ(WABP)を開店することができました。しかしこの一年多忙で重要な決断を求められる日々の連続だったのは否めません。
今回の京都で開かれたABAJ古書展の運営や実務で、私たちの次世代の幹部がしっかりと充実した行動をしているのを間近に見て、新しい雄松堂はすでにスタートを切っていると実感できました。
80周年企画としては過去の雄松堂を記録に残す刊行物の出版や、これからをPRする世界の人に向けての事業を検討しています。
 

J-DACに期待する

ジャパン デジタル アーカイブ センター

ジャパン デジタル アーカイブ センター

企業史料統合データベース

企業史料統合データベース

DNPと共同で進めてきたJapan Digital Archives Center (J-DAC)の企画は、いよいよ具体的に企業史料統合データベースを皮切りに、オンライン商品として型を示すことが可能になってきました。日本にあるアーカイブズを可能な限り収集し、欧米に押され気味のデジタル事業において日本での中心的な存在になるよう全力をあげていく予定です。
 
2012年4月