Vol.72 東京国際ブックフェア(TIBF)、秋の準備開始

東京国際ブックフェア(TIBF)

7月8日から東京ビッグサイトに7万人以上の入場で大いに賑わったTIBFは梅雨明けも近く、幸い好天に恵まれ盛会でした。
会場内にスペースを倍増して設けられた‘電子書籍’のコーナーはiPadブームをまさに現実のものとして反映し、注目を集めていたようです。中国メーカーの登場も加えてのハードの宣伝がTIBFの雰囲気を一変させました。
それに対するコンテンツ側の出版社の対応はまちまちであり‘とまどい’気味と言えるかもしれません。
昨年はじめて具体的な議題となり始めたテーマであるグーグルの日本語文献との関係について、国立国会図書館の前向きな対応や発言、民間その他外資を交えて論戦が一気に加盛して来たと言えます。版元はコンテンツを持っているのでそれをどう活用するのか?著作権者との関係は?出版社から直接オンラインを通じて直で(読者)ユーザーへ供給されるとなると、印刷業界、取次、書店、そして図書館の役割はどうなるのであろうか?などといった昨年11月の図書館総合展での激論が、具体的な形となりTIBFの会場へ持ち込まれました。
読者はどうこの大変化を受け取っているのでしょうか?560年前のグーテンベルクによる活版印刷の発明以来の変化なのでしょうか?
尚、会場でNHKの取材があり、私共雄松堂のブースで私に‘紙の本を中心に展示しているが、デジタルについてどう思いますか?’と問われたので‘文化的、社会的な制約があっても電子書籍等の技術の進歩は加速するでしょう。しかし私達人間にとってじっくり活字(紙)の本を読むことの意義や意味は無くならないでしょう。そして出版人にはそういう信念があるでしょう。’と答えたように記憶しています。
折からハードを担当する印刷業界の大手はじめ、他産業から出版業界への前向きなw参入もあり、私共雄松堂書店も大日本印刷との資本提携によって‘歴史のアーカイブズの大型プラットフォーム化’を開始し、とかく外国資本に押され気味のこの分野での事業化を進めていますが、その底辺に流れているのは雄松堂創業からの基本である‘本屋らしい本屋’を目指していることの路線上にあるものなのです。
 

NHKの取材

NHKの取材

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秋の準備開始

11月雄松堂は例年の諸行事を企画しています。当社の関連会社JCCが企画運営している第11回図書館総合展(11月24日~27日 パシフィコ横浜)の準備が順調に進んでいます。昨年から続いている‘図書館の未来像’や‘出版のあり方’、‘デジタル時代への対応’といったテーマが少しずつでも集約することを期待し、また当社も総力を挙げて運営に協力する一方、中味の濃い展示やセミナーの企画をすすめています。又、10月中旬には新しい私共のビルを使って‘YUSHODO FORUM 2010’や古書展を企画しており、7月初め‘洋古書市場の活性化を協力してすすめること’で合意した丸善さんともタイアップして、お客様にとって楽しい古書展やイベントを考えているところです。
 
2010年8月