Vol.55 マグナカルタ登場

9月23日から一週間、ニューヨークを中心に国際ビブリオフィル協会の第25回記念大会が開かれました。ピアポント・モーガン(ベラム刷を含めて3組のグーテンベルグ聖書を保有していることで有名)・ライブラリーの新館落成を待って期待の大きい大会でした。
 
世界15ヶ国170余名が参加し、上記ピアポント・モーガン・ライブラリーを始め、ニューヨークパブリック図書館、コロンビア大学図書館、メトロポリタン博物館の図書館、足を少し延ばしてエール大学やプリンストン大学の図書館等の所蔵する、特に20世紀からアメリカ東部に集中した世界の名著を特別に展示し、この道のトップクラスである講師のスピーチが続きました。この会議は翌週、シカゴに移り、日本ビブリオフィル協会の渡部昇一会長始め、日本から参加の4名も日本では味わうことのできない経験をした10日間でした。
 
会期中の9月25日、オークション会社の大手サザビーは、ニューヨーク本社のホール(通常大きなオークションを開く立派な会場)に全員を夕食会に招きました。ちょうど近く予定されているオーディボン(アメリカ鳥図鑑)等の下見会も兼ねていて華やかな雰囲気が満ちていました。
そこで突然正面のステージが歌舞伎の舞台のように回転して、二人のガードマンに守られながら“マグナカルタ”が登場し、会場の空気は一転しました。マグナカルタについてはここでは省きますが、1297年に書かれたこの超重要文書は22年間、ワシントンのナショナル・アーカイブズに所有権を委託していましたが、今年12月10日オークションにかかることになりました。落札価格は25億円位が予想され、世界中の話題になることは必至と思われます。
 
10月は私共YUSHODOが主催する「世界を変えた書物」に関するフォーラム「古書談義:日米のビブリオフィルが語る『世界を変えた書物』」が東京、京都で開催される他、雄松堂国際古書展をはじめ世界中で古書に関する種々な企画が予定されています。雄松堂国際古書展に際して当社で刊行した“創業75周年記念雄松堂書店古書展目録”に掲載されている“ナポレオン一世「自筆覚書」 アダム・スミス「国富論」”はすでに世界の古書業界で話題になっています。
 

国際ビブリオフィル協会大会 9月25日ニューヨークモルガンライブラリーにて

国際ビブリオフィル協会大会
9月25日ニューヨークモルガンライブラリーにて


ニューヨーク、サザビー社ホールの舞台に登場した“マグナカルタ” 12月10日入札予定

ニューヨーク、サザビー社ホールの舞台に登場した“マグナカルタ”
12月10日入札予定


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ナポレオンの「国富論」自筆ノート。1791年 12頁半

ナポレオンの「国富論」自筆ノート。1791年 12頁半


 
2007年10月