Vol.51 2007年、西欧古書の話題

今回は2007年に話題になりそうなテーマについて情報を提供させていただきます。

古書の価値の変化

最初に、世界の古書業界をまとめている団体、ILAB(国際古書籍商連盟)は過去6年間、アメリカのリーダーシップのもと活動が展開されてきました。加えて、急速なIT化の波の中で、書物はネット販売の中でも最も適した商品の一つとされ、古書業界もこれにより一気に変化が加速しました。このことは顧客の底辺を広げ、世界中で「古書展」の開催も倍増させましたが、一方で世界中の余っている資金が、オークション業界のPRなどとあいまって、名書の価値を2~3倍にしていきました。高額な本を芸術品、もしくは資産として一部の著名人や機関が購入したことはニュースにもなりましたので、ご存じのことと思います。
 

世界の古書業界での動き

未だロシア、中近東、中国の人達や書店の方々は「古書」のマーケットの中に入ってきていませんが、何かをきっかけにすでに芸術品市場において力を発揮しているように、一部の分野で古書市場に参入する可能性がありますので、世界中の市場に大きな変化を与えるかもしれません。
 

古書ネット販売のこれから

ILABがバックアップする古書サイトとAbeBooksが進める古書サイトは、双方がそれぞれの特長を発揮しており、我々業界にとっても、又、購入先であるお客様にとっても分かり易く、信頼性のあるものになって欲しいと思っています。
本来、高価な古書は手にとって購入することが常識であり、それゆえに「古書展」が盛んになっていますが、サイトを使っても同じ位の取引が可能なのか、見守っていきたいと思います。
 

国内古書業界のイベント

2008年3月12日~14日に有楽町「東京国際フォーラム」において、当社が加盟しているABAJ(日本古書籍商協会)がILABと共催して、久しぶりに、しかも本格的な古書展を開催することが決定しました。海外からの書店の参加も併せて盛大に開かれることになると思いますが、どんな本が展示されるのか、また、新しい書店がどのくらい参加するのか、加盟している各書店の協力にかかっています。またILAB加盟国21カ国の中でも重要な地位を占めるABAJの名誉のためにもこの古書展を成功させたいと思っております。

 

75周年を迎えた雄松堂書店

雄松堂書店は今年の4月からの1年間を創業75周年として、私達の仕事の集大成と、そしてこれからどんな仕事をしていくのかを問うべく、我々の企画を4月1日のこのニュース「News from the World of Books」で総括してお知らせ致します。

 
2007年2月