Vol.5 これからの大学図書館について

これからの大学図書館について

21世紀、大学図書館がどう変わるのか、そしてどう変わるべきなのか?
ここ数年、現場からそして研究者、図書館学者、学生の間から多様な意見が出て誌面や大会、研究会等の話題の的となっております。小・中学校に対する国の図書館法も改正され、公の面でも一歩前進がみられるので、最終的には大学図書館にもその波紋は広がり、将来、大学における図書館の役割は一段と大きくなることが予想されます。

新しいメディア、情報通信の進歩とグローバル化の中で、学術研究の集大成ともいえる大学図書館がどう変わるのかということは、当然の事ながら図書館を主要なマーケットにしている世界の出版界にも大きな影響があるため、これから先、常に出版関係者はそれらの変容に目を向けてなくてはならないと思います。 事実、日本に輸入されている洋書の70%は大学図書館と大学学術研究機関へ入るものと言われていますので、その変化の影響は我々の予想を遙かに上回るものかもしれません。
 

図書館をテーマとした動き

6月下旬アメリカニューオリンズで開かれたALAアメリカ図書館協会の年次大会の数多い分科会テーマが、世界の図書館のオンライン化に集中していた昨年までと今年はやや色彩を変えて、”21世紀の図書館とは” という基本的な問題が目に付くようになったことは、図書館がグローバルなターム、大きなスケールで変化を遂げようとしていることの現れのようである感を受けました。

最近、アメリカのBOOK情報誌 “AB Bookman’s Weekly”(6月14日号)にアメリカ・インディアナ大学のJoel Silverさんが”Libraries in the next Millenium”と言う論文を載せています。同大学の稀覯本を専門に収集・管理している一図書館の責任者としての発言は、私共の会社の業務と深く関わることもあり、非常に興味深いものでした。
技術論と並行して日本でも1000年単位で考えられた大学の役割が討議されてくるよう期待しています。

 
1999年7月