Vol.16 “本の世界”の動向

21世紀に入り、ここ数年続いていた新しいメディア(IT)参入に伴う“本”の世界の大きな変化について、やや落ち着きが出てきたように思えます。丁度1450~1500年頃の半世紀、つまりグーテンベルグによる活字印刷から続いた“揺籃期=インキュナビュラの時代”から脱却し、発展へと変化した16世紀初頭のような感を受けています。

これからの新しい時代、ITの持つ特徴を生かした“情報発信交流型”の出版物が、紙の出版のかなりの部分を凌駕していくことは間違いないでしょう。しかし情報源としての本や雑誌と、持つ事・読むことそのものに人間としての価値観を抱く本とは、それぞれ並列して大切な意味をもっていると思われます。出版人は読者が本当に求めている良い本を現代の印刷技術を駆使して提供していくことが必要です。良い本を集めることの価値、文化財としてのコンテンツホルダーの責務、資産価値の高い稀覯書の最近の傾向など、世界中で開催されている古書展や各種イベントからも垣間見ることができます。今回は、世界の古書展や図書館等に関するいくつかのイベントについて開催予定をお知らせいたします。
 

今年の世界の古書展

業界唯一の国際組織であり、世界20カ国の業界団体(日本ではABAJ=日本古書籍商協会 / 会員約30社)が加盟しているILAB=国際古書籍商連盟が公認している古書展は次の通りです。ILAB公認の古書展には世界のILAB加盟2000社が出展する権利を持っています。
 
2月23~25日 アメリカ、サンフランシスコ(終了)
4月19~22日 アメリカ、ニューヨーク
4月26~29日 オランダ、アムステルダム
5月17~20日 フランス、パリ
10月6~9日 アメリカ、ボストン

 

図書館や本に関する当社が協力しているイベント

3月22~25日 米国アジア学会、シカゴ(当社出展)(終了)
4月19~22日 東京国際ブックフェア、東京ビックサイト(当社出展)
5月8日 大英自然史博物館の紹介、グロリアクラブ例会
5月10日 谷沢永一・紅野敏郎対談(当社主催)
5月12~6月10日 「ジョン・グールドの世界」玉川大学主催、ニューオータニ美術館(当社協力)
5月21日~6月1日 トルストイ作品展、昭和女子大学、当社共催
6月14~20日 アメリカ図書館協会大会展示会、サンフランシスコ
7月16日 デジタル時代の著作権、東京(KIT-LC、当社共同主催)
8月7~8日 私立大学図書館大会展示会、明治大学(当社出展)
10月10日~15日 フランクフルトブックフェア、フランクフルト
11月15日~17日 第3回図書館総合展、東京国際フォーラム(当社出展)
Yushodo Forum 2001(〃)
 
2001年4月