【古書ブログ】 みつお、ゲスナー先生とワールド・アンティーク・ブック・プラザの【書誌】特集へ行く

【古書ブログ】に出張中のみつおです。
今日はスペシャルゲストとともに丸善日本橋店内の“ワールド・アンティーク・ブック・プラザ” の【書誌】特集をレポートしてきました。

matsuo_blog_010 (1)   こんにちは。丸善雄松堂のマスコットキャラクター(非公認)で、【古書ブログ】に出張中のみつおです。もう春ですね。桜を見ながらお弁当食べたり、お団子食べたり……あっ。ついつい食べ物の事ばかりになってしまいました。そんな花より団子の僕ですが、より一層丸善雄松堂で扱っている商品の素晴らしさをお伝えします!今回は丸善日本橋店3階のワールド・アンティーク・ブック・プラザで開催中の「書誌」特集を取材してきます。

 

 

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書誌に関する書物がこんなにたくさん!!とは言うものの…僕はまだまだ勉強不足ですので今回は解説者をお呼びしました。書誌学の父と呼ばれる、コンラート・ゲスナー先生です。

 

 

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【ゲスナー】「初めまして。コンラート・ゲスナーです。」

みつお  「先生!今回はよろしくお願いいたします!」

 

 

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みつお 「まずは先生の事をご存じない方のために、簡単なプロフィールをご用意しました。もうすぐ先生のお誕生日なのですね。」

【ゲスナー】「ありがたい事に今回は私の生誕500年を記念して特集して下さいました。」

みつお 「あれ?せ、先生、趣味が登山って…」

【ゲスナー】「私は植物の調査の一環としての登山をしていましたが、純粋に楽しむためだけに登ったりもしていました。」※史実に基づいております。

 

 

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みつお 「では早速特集にある書誌を紹介します。まずは…」

【ゲスナー】「おぉ!これは『(萬有文庫)ゲスナー書誌増補抄録』ではないですか!1545年に私が発行した「萬有文庫」から更に新たに修正を加えて補遺の内容を増補した「抄録」の出版を、私の代用教員であり、私の伝記まで書いてくれたジムラー君に託したのですよ。」

みつお 「これほどの貴重書に携わっている人から直接話を聞くと言葉に重みがありますね。」

 

 

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みつお 「先生、こちらはなんですか?」

【ゲスナー】「教皇ベネディクトゥス14世(在:1740-58)の下で刊行された禁書目録で、これは1758年に出版されたものです。」

みつお「禁書目録?」

【ゲスナー】「カトリック教会によって信徒の信仰や道徳に悪影響になりそうだと断定されて禁読になった書物の目録のことです。なんと1557年から金書目録が廃止される1966年まで400年以上に渡って増補改訂を重ねていたのですよ。」

みつお 「ひょえぇー400年以上ですか。すごいですね。」

 

 

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【ゲスナー】「こちらのオズモン『書物辞典:稀覯書の歴史研究と評価』は7000以上の本についての書誌情報と、その希少性、過去のオークションでついた価格などについて著者のアルファベット順で記述されており、ブリュネの書誌学辞典など、その後のフランスにおける書誌学辞典のスタイルに大きな影響を与えたとされています。」

みつお 「オークションの値段までですか?どの時代の人も本の値段が気になるのですね。」

 

 

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みつお 「あっ、なんかこの本、面白そうですね!」

【ゲスナー】「これは比較的最近のものですね…漫画家のロナルド・サールが書籍販売の世界を面白おかしく書いています。書誌は勿論、古書の世界を知らない方々はまずはこちらから読んだ方が楽しいかも知れません。」

みつお 「確かにそうかもしれませんね。」

 

 

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【ゲスナー】「これは史上初めて” Bibliographia (書誌)”という言葉が用いられた最初の書物です。ガブリエル・ノーデはフランスのヴェネツィア大使のために作成した政治学文献書誌をまとめた際に”Bibliographia”という言葉を冠したのです。それ以降のラテン語版やフランス語版は日本国内所蔵があるみたいですが、これはヴェネツィアで発行されていて、しかも初版は非常に珍しいのです。」

みつお 「な、なんと!!そんな珍しい書が、ここで見られるとは!!」

 

 

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【ゲスナー】「バスベインズ『柔和なる狂気―愛書家、書痴、永遠の偏愛』は愛書家や本泥棒など、書物を手に入れようとした人々の妄執について書かれています。」

みつお 「へぇ~!本泥棒が欲しがるような本とはいったいどんなのでしょうかね。」

 

 

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みつお 「先生!こちらはあのシェイクスピア関連の書物ですね!」

【ゲスナー】「そうです、シドニー・リーの『シェイクスピアの喜劇、史劇、悲劇:現存版の履歴と状況調査』です。シェイクスピア「戯曲全集」ファースト・フォリオの残存数と、その所在調査をまとめた記録です。…いいなシェイクスピアは…こんなに有名になって…」

みつお 「げ、元気出してください!先生だって凄い功績を残しているではありませんか!」

【ゲスナー】「ふっ…私とシェイクスピアなんて…月とすっぽん程の違いです。はぁ…」

 

 

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みつお 「(ま、まずい…このまま落ち込まれると後が大変だ!)あ、あぁ!!!見てください!あれは先生の『植物学遺稿』の復刻版ですよ!復刻版にまでされているなんてすごいですねぇ!!」

【ゲスナー】「……そうでしょ?やはりすごい事ですよね?」

みつお 「(あ!立ち直った!)ど、どんな内容なのですか?」

【ゲスナー】「私が晩年1555~1565間に書いた手稿なのですが、結局完成できなくて200年間近く方々の植物学者の手を渡り歩くことになりました。最後は植物学教授カージミール・シュミーデルの綿密な編集によって、図版を付したフォリオ2巻本として1753から1771年にかけて出版されました。」

みつお 「すごい大作だったのですね。(ふぃ…立ち直ってくれて良かった。)」

 

 

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みつお 「先生、今日はありがとうございました!」

【ゲスナー】「こちらこそありがとうございました。書誌の時じゃなくてもまた是非呼んでください。」

みつお 「はい。その時はよろしくお願いいたします。(…もう…しばらくはいいかな…ブヒ。)」

 

 

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書誌って一見難しそうですけど、知れば知るほど面白いです。是非ワールド・アンティーク・ブック・プラザにお立ち寄り下さい!4月5日(火)まで開催しております。