2014.05.01

金沢工業大学「工学の曙」文庫所蔵
エウクレイデス(ユークリッド) 「幾何学原論」初版
ファクシミリ版
Elementa. Preclarissimus liber elementorum Euclidis Perspicacissimi: in artem Geometrie incipit quafoelicissime.

原本:1482年 初版本 金沢工業大学所蔵

ISBN: 978-48419-3276-8 限定100部
二ッ折判、3色刷、天金、半革装、特製ケース入り
2014年4月刊

定価99,900円(税込)

 ユークリッドの「幾何学原論」は、今日でもなお世界中で共通に使われている最古の数学のテキストである。その著者は紀元前300年頃のギリシアの数学者で、プトレマイオス一世の治世下にアレキサンドリアで数学学派を開いた。
 「幾何学原論」はピタゴラス以来のあらゆる初期ギリシアの数学的知識を、各々の命題がその前にあるものから論理的に導かれるように、一貫した体系に組織して編集したものである。そしてこの簡明さこそが、その成功の秘密である。(中略)
 「原論」の最初の版は、すばらしい印刷物である。本文にそえられた図の細心さとわかりやすさは、以後の数学書のモデルとなった。それは幾何学的図形を伴って印刷された、最初の本格的な本であった。(「Printing and Mind of Man (PMM) 西洋をきずいた書物」より)

 この初版を印刷したのはエルハルト・ラッドールト(1442-1528)という、アルドゥス・マヌティウス、ニコラ・ジャンソンと並ぶヴェネチアにおける有力印刷者でした。冒頭ページの木版装飾模様と、本書全体に見られる幾何学図形の美しさが、その技術力の高さを物語っています。

 科学史・数学史のみならず、書物史・印刷史上における重要資料として、図書館・愛書家の皆様にお薦めいたします。