現存四書のカロリング朝写本 限定復刻版
「カンブレーの黙示録」ファクシミリ版
Cambrai Apocalypse.: Médiathèque d’Agglomération de Cambrai, Ms. B 386

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限定680部

発行年月:2017/7

言語:Latin (ラテン語)

媒体:書籍(ファクシミリ版)

判型/サイズ:31 x 23 cm. 96 pp.

内容

900年前後にフランク王国で制作された、現存する4書のカロリング朝黙示録写本のひとつがこの度Faksimile Verlagの品質を受け継ぐQuaternio Verlagにより初めて完全復刻版が出版されました。限定数少部数のため、お早目のご用命をご検討ください。

 

ヨハネの終末的預言を描いたフルページ46の聖像図絵を含むこの黙示録は、800年前後に制作された「トリアーの黙示録」(復刻版絶版ADEVA社1975)に習って制作したことが考えられ、カンブレーのノートルダム聖堂から現在もカンブレーのメディアテークに収蔵される、これまで11世紀の間ほとんどダメージなく奇跡的な状態で保存され、今日の私たちにははかり知ることのできない古代後期のモデルと中世カロリング朝美術の輝きをもたらす中世前期の写本です。

 

ローマ教皇との関係性を強めカトリックの権威を通じてフランク王国を統治したカロリング家、カール大帝が814年に亡くなり、その子孫の統治による9世紀末までカロリング朝ルネッサンスは最盛を迎えました。古代文学の維持と伝達に最も重要な時代とされる9世紀には、今では多くが消失したカロリング朝コピーによってのみ古代後期の書物が現代に伝えられました。「カンブレーの黙示録」は、古代後期からの図像要素を用いてカロリング朝書物彩飾に統合された好例といえます。

 

美術だけが例外的な開花を果たしたのみでなく、新しい統御された書体を生み出す努力をもここに見ることができます。8世紀まで各地方の写字室や王宮事務室で異なる字体が使われることが一般的でしたが、統一書体の必要を主導的に説き、教育に重きを置いたカール大帝以降、カロリング小文字体はクリアで読みやすい書体となり、後にはイタリアの人文主義者に見直され、フィレンツェでアンティクア体となり、ローマン体活字の基となっていきます。

 

現存する4つのカロリング朝黙示録写本は、どれもある古代後期にあった写本が基になっていることが知られていますが、現代には存在していません。北仏で制作された「カンブレーの黙示録」の町や教会に描かれるコリント式柱頭、パルメット装飾、瓦屋根等の多くのモチーフは絵師がその後期古代写本の装飾にインスピレーションを受けていることを証明しています。複数の情景において、ヨハネは、複層にねじられた巻物の上に書き物をしていて、他の聖人たちも閉じた巻物や冊子を持ち、1世紀から3世紀の間、古代のパピルスの巻物と冊子体が並行して使われていたことが反映されています。高度に様式化された草木、建物等に見られる古代後期モチーフの配された、のびのびと明るい色づかいの黙示録です。

特記事項

その他書誌事項:96 pp. 46 full-page miniatures. Leather binding. With trilingual commentary in German/English/French. Facsimile Edition. Limited to 680 copies.

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